パンツ一丁ブログ

心をパンツ一丁にして語る。傷の10コや20コ、いいじゃあーりませんか。

産後うつ・育児が辛くてギリギリのあなたへ。

「ぐっすり眠るためなら死んでもいい。」

当時、私は毎日そう思っていた。
睡眠不足は人を変える。私はたぶん、相当追い詰められていた。
仮病を使って救急車で運ばれて、何もかも放棄して一週間くらい入院してぐっすり眠りたい。
こんなアホなことを、本気で考えるわけだから。

息子は全然寝ない子だった。
2歳半になっても、夜中に2~3回は起きる。
朝までぐっすり寝たことが一度もない。
私は3年近く、極度の寝不足が続いていた。

不思議なことに、夫は夜中の泣き声に気付かない。朝までグ~すか。
母親は脳ミソが完全育児モードになっているためか、最初の一声で起きてしまう。よって、別室で夫に夜泣きのケアを交代してもらっても、母親というものは子どもの泣き声に瞬時に反応してしまうのだ。寝不足は全く解消されない。

息子に何か病気が隠れているのでは?と有名な小児科医を巡ったこともあった。異常はないという。

子どもは3歳までに親孝行すると言われるほど可愛い、などと言われるが、これは少し違う。3歳からがグッと可愛くなる。宇宙人から人間に変容を遂げ始め、意思疎通ができるようになると、親の方にも心の余裕が出来て、”可愛い!”に集中できるようになるためだ。

まぁそれは個人差があるからどうでもいいとして、とにかく私は頭がおかしくなりかけていた。
おそらく産後うつになっていたのだろうと思う。

夫は仕事で忙しく、頼ったところで大した戦力にならない。困り果てた私は、実母に頼った。が、これが大きな間違いだった。
「母親なんだからそのくらいやりなさいよ。昔なんかもっと大変だったんだから。」
「今の人は甘え過ぎよね~。私が甘やかし過ぎたかしら。」
助けるどころか、昭和の苦労話とお説教が始まる。
実母の言葉は思った以上に突き刺さる。

そして、こちらが助けを求めた時に来るのではなく、自分の来たい時に来て、要らないものを大量においていく。
りんご1ダースとか(皮むきですら辛いと訴えてるのに)、あく抜きが必要なタケノコ(今やってられっかよ!)、手洗いが必要な高級ベビー服とか(アホ―!!)
私:(頼む、帰ってくれ…)

私は孤独だった。

産後うつの苦しみは、恐らく経験した人にしかわからない。

子育ての大変さは、子どものタイプによって全く異なる。
夜泣きせず朝まで眠ってくれる赤ちゃん(天使やん)。
うちのように、3歳近くなっても何度も起きる子(悪魔じゃ)。
静かに遊ぶ子、昼寝をしてくれる子、動きが活発で一瞬でも目を離せない子、ずっと親にくっついて離れない子、親ガン無視で走り回る子。

子育ての苦労は全員違う。

だから自分の経験だけでドヤ顔でアドバイスなどしてはいけないんだと、つくづく思う。

寝不足で疲れすぎて、体が思うように動かなくて、でも子どもは容赦なくて、やることてんこ盛りで。
「あーもーなんもやりたくねー。このまま消えたい」
と思ったこともある。

子どもの可愛さより、辛さの方が勝ってしまう瞬間もある。

それでも私は、子連れでよく出かけたり、旅行に行ったり、ホームパーティーはしょっちゅう開くし、周りからは元気に見えていただろう。

理解されない孤独。

困った時、助けが必要な時、実際に動いてくれたのは、区の保健師さんと小児心理士の方だった。

子どもの定期診断の際、
「お母さんは何か困った事、悩みごと等ありませんか?」
と聞いてくれた。
今思えば、そんなこと聞かれたことなかった。
嬉しくて、
「寝れなくて死にそうです!(*^▽^*)」
と元気に答えた。
これは相当イっちゃってると思われたのだろう。
すぐに動いてくれて、親が体調不良などの際に利用できる子どものお泊りサービスや、ベビーシッター、一時お預かり、家事代行、とにかく様々なサービスをたくさん紹介してくれた。

心理士の方は「心配なことがあったらいつでも電話してください、と言って、プライベートな携帯番号を教えてくれた。

泣けたーー。

困った時は、やっぱりプロに頼る!
日本には子育て中の親を助けてくれるシステムが色々ある。
自分なりに調べていたけど、情報量や速さが違った。
30分後には、1ベッド1週間分が確保されていた。結局、このサービスは利用せずに済んだのだが、いざという時は頼れるサービスがある!と知るだけで、本当に心強かった。担当の保健師さんも、その後、何度か連絡を下さった。

嬉しかったなー。

私のうつ抜けは、幼稚園の入園がきっかけだった。
生活にリズムが出来て、一日数時間の一人時間。
コーヒーを飲んだり、本を読んだり、ママさん達と他愛のないお喋りをしたり、そんな何でもない事が、私を癒してくれた。
滞ていたものが少しずつ流れ出すように、徐々に自分を取り戻していったような気がする。

今、息子は14歳、中学2年。

今になって考えると、ここまで来るのに一番助けが必要な時期は、0歳~3歳で幼稚園に入るまでの3年間だったな。この一番大変な時期は、家事代行や、ベビーシッター、一時預かりなど、プロの手をバンバン借りるべきだったと思う。なんか、自分でやらなきゃいけない気がして、こんなことのお金を使うのはわがままな気がして、頑張って、疲れてしまった。

夫や親に頼るのももちろんいいけど、それには限界がある。夫が何カ月も仕事を休んで昼間に子どもを看れるわけもない。子育てに必要な経費だと割り切って、お金を払ってプロに頼むという考えも大切だと思う。

産後うつは子どもの成長と共に抜ける人が多い。私がそうだったように。

だからあなたも大丈夫!

応援してる!!(ぶちゅー)